運用成績を評価するスキル(2) [投資法 : 全体]
個人投資家が市販の売買システム(自動売買システムなど)を運用する機会が増えていますね。中身の詳細がわからないシステムなわけですから、外見(運用成績)で評価するしかありません。
売買システムを評価する重要なポイントは次のような点です。
① バックテスト、フォワードテスト、実運用のどれが行われたのか
② テスト(運用)期間の長さ
③ テスト(運用)のトレード数
④ 勝率
⑤ 利益率(月利や年利)
⑥ (最大)ドローダウン
⑦ ドローダウンの時間的な長さ
⑧ プロフィットファクター
⑨ ペイオフレシオ
⑩ 資産曲線
挙げれば、まだまだありますが、あまり多くの項目を見ても迷いが生じます。
③のトレード数について。できれば、1,000トレード以上が理想的ですが、正直言ってあまりありません。100トレード以下は統計的な誤差が大きいので避けた方がよいかもしれません。
④の勝率と⑨のペイオフレシオについて。破産しない資金配分を考える際に「バルサラの破産確率」を利用するのであれば、④と⑨が必要になります。
⑩の資産曲線について。資産曲線の形状を見ることにより、その売買システムのクゼが感覚的にわかります。特に、安定性があるかどうかに注目して見るとよいでしょう。
バイナリー・オプション・ソフトの選び方(6) [投資法 : オプション]
バイナリー・オプションのジャンルで、最近、60秒バイナリーのメリットが注目されています。そのメリットとは、
『判定時刻やエントリーの締切時刻が予め決まっておらず、好きなタイミングでエントリーできる』
という事です。つまり、最も有利なタイミングを見計らってエントリーできるわけです。
エントリー・タイミングに制約が無いということは、相場状況さえ良ければ短時間に何回も連続してエントリーできるということです。つまり、ここぞという相場状況の時に集中的に稼ぐことができるわけです。
また、
『判定がエントリーのわずか1分後』
というのも魅力です。
一般のバイナリー・オプション・ソフトはエントリーから判定まで5分以上と長いのに対して、60秒バイナリーではわずか1分後ですから、相場予測の精度を高くしやすいです。
これらのメリットが知られるようになり、いま、60秒バイナリーが注目されています。ちなみに、次の2つのツール・自動売買ソフトは、いずれも60秒バイナリーを対象としたものです。
参考にしてください。
バイナリー・オプション・ソフトの選び方(5) [投資法 : オプション]
バイナリー・オプション・ソフトは自動売買化が進みつつあるように見えます。バイナリー・オプション用自動売買システムの選び方は、FXや日経225の自動売買システムの選び方と同様です。
基本的に、実運用やバックテストのパフォーマンスデータから判断するしかありません。次のような点を見て総合的に判断するとよいでしょう。
● データの件数が十分に多いか
● データの期間が十分に長いか
● 月利や年利は十分か
● プロフィットファクターは妥当か
● ドローダウンは十分に小さいか
● 運用成績は安定しているか
● 利益の出方に変なクセはないか
● 勝率や損益レシオはストレスを感じないものか
「利益の出方」については次のような意味です。例えば全体のなかのごく短期間しか利益が出ないようなシステムはクセが強く、継続的に運用するのには向いていません。こういうシステムは避けた方が無難です。
バイナリー・オプション・ソフトの選び方(4) [投資法 : オプション]
バイナリー・オプションで利益を大きくするポイントをもう一度まとめると、
① 勝率が高いこと
② 取引回数が多いこと
の2つが最も重要です。
ここで、注意が必要なのは、①と②を同時に改善するのは困難だと言う事です。つまり、①を改善すれば②が悪化し、②を改善すれば①が悪化するのが一般的なのです。
それはそうですよね。勝率を上げるためにはエントリーの条件を厳しくしなければなりません。ということは、取引回数が減るわけです。
そこで困るのが、例えば、次の(A)と(B)のソフトはどちらが稼げるのかがわかりにくくなってしまう事です。
(A) 勝率60%、1日の取引回数12回
(B) 勝率65%、1日の取引回数5回
理屈上は、次のようになります。
勝率をR%、ペイアウト倍率をA倍、1日の取引回数をN回、各取引でのエントリーの金額(投資金額)を一定とすると、1日あたりの利益率(%)の期待値Gは、
G = N・(AR - 100) ・・・★
となります。
典型的なペイアウト倍率である、A=1.8を★に代入して計算すると、
(A) → G=96%
(B) → G=85%
となり、(A)の方が有利です。
これが、もう少しペイアウト倍率が下がって、A=1.75になると、
(A) → G=60%
(B) → G=68.7%
となって、(B)の方が有利になります。
いずれにしても、★の式を用いれば、定量的に評価できるということです。
バイナリー・オプション・ソフトの選び方(3) [投資法 : オプション]
バイナリー・オプションでリスクを抑えつつ利益を増やすためには、“薄利多売”を実践することが重要です。つまり、取引金額を少なくして、そのかわりに取引回数を増やすのです。(前回記事参照)
従来販売されてきたバイナリー・オプション・ソフトのほとんどは、トレーダー自身が手作業で注文を出すことを前提にしています。
ただ、それだと十分な回数の取引ができない可能性がありますよね。(1日に何回取引するのが十分なのかは、人それぞれです。どれくらい稼ぎたいかに依存します。)
人手で十分な回数の取引ができないとなると、当然考えられるのが「自動売買」です。実際に、最近になって、バイナリー・オプションの自動売買ソフトを目にすることが増えてきました。
例えば、「オートキャッシュバイナリー」という自動売買ソフトがあるので、どんなものなのか見てみるのも良いでしょう。価格的には、かなり割安です。
バイナリー・オプション・ソフトの選び方(2) [投資法 : オプション]
バイナリー・オプションでは「取引回数を増やす」ことが、利益を伸ばす上でどうしても必要になります。これは、確率の偏りで何連敗もすることがあるので、それに耐えられるように1取引の資金を決めると、必然的に利益が小さくなるからです。
早い話が、“薄利多売”的に考えないといけないわけです。
そこで、エントリーサインが多いバイナリー・オプション・ソフトが魅力的に見えるのですが、話はそんなに単純ではありません。
まず、以前書いたように、サインの数を増やすようにソフトをチューニングすると、勝率が落ちる可能性があるというジレンマがあります。
また、サインの出方も重要で、取引できないような時間帯にたくさんのサインが出ても意味がありません。
さらに、取引可能な時間帯にサインが出るとしても、いつ出るのかわからないのと、出る時刻が決まっているのでは、後者の方が楽です。それはそうですよね。前者では、「いつ出るか」と常に意識してなければなりませんが、後者ではそんな必要がないからです。
ただ、決まった時刻にサインを出すようにしたがために勝率が落ちることも当然ありえます。その損得は、ケースバイケースでしょう。
運用成績を評価するスキル [投資法 : 全体]
15年前、10年前、5年前、そして現在と見てくると、一般個人投資家が他人の開発した投資手法を中身がよくわからないまま実践する機会が増えています。
その最たる例が自動売買システムですね。ふつうは、有料で購入したシステムも、ゲムトレードで提供されている無料システムも、システムの中身(=売買ロジック)はユーザに教えてくれません。
そこで、自動売買システムのユーザには“システムを見る目”が求められるのです。
“システムを見る目”とは、バックテストやフォワードテスト、実運用の成績から、システムのポテンシャルを見極めたり、システムの現在の調子を判断したりする能力です。
自動売買以外でも、システムトレードのノウハウを購入する場合には同様です。
運用成績を評価するスキルは、ますます重要になっていくのではないでしょうか。
ゲムトレードにはこんなEAがある(2) [投資法 : システムトレード]
前回に引き続き、ゲムトレードの無料EAのサンプルです。
こんなEAがあります。
システム名 = cci nanpin trader
■ トレード回数 = 136回
■ 勝率 = 100%
■ Profit Factor = 無限大
■ 損益レシオ = (負けが無いので算定できず)
(2012/1/18時点のデータ)
CCIという指標を使ったEAです。
トレード回数が少ないので、誤差は多めに見ておかなければならないと思いますが、現時点で負けがありません。(勝率100%)
ゲムトレードに興味のある方はこちらから
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ゲムトレード(Gem-Trade)で始めるFX自動売買
ゲムトレードにはこんなEAがある [投資法 : システムトレード]
無料EAサービスのゲムトレードは、各EAの成績をオープンに公開しています。登録しなくても、かなり細かいデータまで見ることができます。
例えば、こんなEAがあります。
システム名 = 24H4PairFX
■ トレード回数 = 454回
■ 勝率 = 99.34%
■ Profit Factor = 2304.8
■ 損益レシオ = 15.33
(2011/12/19時点のデータ)
これは、EA公開後のデータです。勝率が非常に高にもかかわらず、損益レシオがかなりの“損小利大”となっています。そのため、Profit Factorもとんでもなく高い値に。
通常、この手のデータを見ると“怪しい”と思うところですが、このEAはきちんと公開されており、トレード回数も454回と、少なくありません。
興味があれば、ウォッチしてみてください。
バイナリー・オプション・ソフトの選び方 [投資法 : オプション]
前回の記事で述べたように、バイナリー・オプションで大きく稼ぐために必要なことは、
☆ 勝率が(損益分岐点の55.6%より十分に)高い
☆ 取引回数が多い
という2つの条件をクリアしなければなりません。
ただし、勝率を高くすれば取引回数は減ります。取引回数に関しては複数通貨ペアや複数システムで増やすことが可能なので、勝率を大幅に落としてまでも取引回数を増やすこともないと思います。
それよりも、購入したバイナリー・オプション・ソフトには“しがらみ(=利用できる業者)”があったりします。
バイナリー・オプションでは、業者ごとに個別のルールがあったり、クセがあったりします。もし事前に業者がわかるようであれば、なるべく確認しておきたいですね。
サイト上に表示されるターゲットプライスの設定は業者ごとにイロイロです。自分のロジックにとって不利な出方をする業者もあるので、要注意です。そこまで含めて、バイナリー・オプション・ソフトを選びたいところです。